
キネシオテープ専門家の多くが、テーピングとは厳格な特殊訓練を受けた超エキスパートのみが施せるものだと言います。 だからこそ、アスリートによっては、自身でこの「特殊な」テーピングを行わないという方が多いようです。 しかし、理学療法士でテーピングインストラクターでもある、ROCKTAPE 社長の Paul Coker 氏は、この意見に異論を唱えています。このガイドでは、そんな Coker氏がキネシオテープの簡単なテーピング方を伝授します。
自分でテーピング行うセルフテーピングはどんなとき行うべきか
まず、Coker 氏が明らかにしている、絶対に自分でテーピングを行っては「いけない」例外の症例をご紹介します。
もし、痛みの種類が下記のいずれかに含まれている場合、必ず専門医やセラピストの診療を受けましょう。
- その痛みの感覚が、10段階で 6以上と感じるような激しい、もしくは強烈である場合。
- 体勢を変えてもその痛みの感覚が、10段階で 3未満程度まで緩和されない場合。
- 痛みのある箇所を休めているにもかかわらず、悪化していると感じる場合。
上記のような痛みではなく、ちょっとした痛みにはセルフテーピングが効果的です。 トレーニングを休む必要はないものの、スポーツをしたり、立ち仕事をする際に動きづらいような場面にぜひお試しください。
知って得するテーピングの鉄則
ROCKTAPE をまき始める前に、安全で長持ちする効果的なテーピングを施すためのヒントをいくつかご紹介します。
- テープの端を丸く切り取る: これはテーピングの仕上がりを美しく見せるだけの目的ではありません。 端がとがったテーピングが衣服などに簡単に接着してしまうのを防ぐことが一番の理由です。
- テーピングの端は伸ばさずに貼り付ける: 動いたときにテーピングが外れたり、肌擦れを起こしたりするのを防ぐのに大切な注意点です。 テーピングを貼り終える際の最後の数cm も伸ばさないように貼り付けましょう。
- テーピング面に触れない: 指をテーピングの接着面に添えるのは控えましょう。そうすることで毎回皮脂が張り付き、粘着力が弱まります。
- テーピングの上表面を擦り、馴染ませる: テーピングを肌に貼り付けたとき、肌にしっかり付いているように感じるものです。 しかし、もし全体的に擦って馴染ませなければ、簡単に肌から外れてしまうでしょう。 テーピングの上面をよく擦ることで小さな摩擦が起こるので、粘着面に化学反応が起こり、粘着力が更に増します。
簡単なセルフテーピング
幹部に X (エックス) マークを描くように貼り付けるのが ROCKTAPE が推奨する最も簡単なテーピング法です。身体のどの部位でも、このテーピングにより痛みの大幅な緩和が期待できます。
下記のシンプルな 3ステップに従い行ってください。
- 組織を伸ばした状態でテーピングする。
- 筋繊維に沿ってテーピングする。
- 減圧テーピングを施す。
詳細:
- テーピング中は組織を伸ばした状態に保つ: テーピングをしたい筋肉、腱、関節を伸ばした状態の体勢を取ります。 難しいことではないですが、もし分からなければ、肌を最も強く引き締められる体勢を見つけてください。 この体勢により、筋組織を伸ばすこともできます。 何よりも身体の部位が伸びた状態でテーピングを施すことが重要なのです。
- 筋繊維に沿ってテーピングする: テーピングを筋組織の繊維に沿って貼ります。 その際、テーピング伸ばしすぎは避けましょう。 テーピングを伸ばさずに、まず一方の端を肌に貼り付け、その後、テープ接着面の紙テープをはがします。若干伸ばしながら残りのテープを肌に貼り付けてください。 最後の数cm は全く伸ばさずに貼り付けます。
- 減圧テーピングを施す: このテーピングは、上記テーピングに垂直、もしくは斜め方向に重ねて貼り付けます。 両テーピングが痛みの一番大きな部分で重なるようにしましょう。 テープの伸びは 40~80% ほどに調節しますが、両端は伸ばさないように注意しましょう。
これで終了です。 きちんと貼り付いているか確かめるためにも、全体をくまなく擦ります。 完全に接着するまでに約 20分かかりますので、大きな動きを行うまで少し待つよう心がけてください。