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A runner stretching on the grass

John Skevington 氏は UKA レベル 3 の経験豊富な持久走コーチで、England Athletics の持久走の指導者でもあります。 このガイドでは、Skevington 氏による、ランニングをこれから始める方のため6の総合的なトレーニングモデルをご紹介します。


あなたは新進のオリンピックアスリートですか? ひょっとすると、これが答えを出すチャンスかもしれません。 このガイドは、健康について一般的な背景を持つ方に適しています。ジムに定期的に行き、概ね健康で体力があり、時折歩きながらゆっくりとしたペースで 5km のランニングをこなせるのなら、手始めに地味なイベントへの参加を検討してみませんか。

目標や志に関わらず、ランナーになると決めたのなら、国で最も急成長を遂げているスポーツに参加することになります。向こう 4年間には、50万人もの人が走り始めると予測されています。 これだけの新しいランナーと一緒なら、きっと心強いでしょう。

ジムやジョギングからランニングへの移行

ジムやジョギングから定期的なランニングに移行するのは、実に簡単です。 欲張って多くのことを性急にすると、怪我をする可能性があります。そのため、移行のポイントはゆっくりとしたペースで進めることです。ほんの 5マイル (約 8.05km) や数分間余分に走ることが、数週間健康を損なうことにもなりかねません。 努力を注げば注ぐほどランニングは上達しますが、徐々に進めるようにしましょう。

どんなプロジェクトも、第一歩は計画を作成することです。ランナーになるのも例外ではありません。 定期的なランナーに移行するためには、1週間に 3~4回走れるようになる必要があります。トレーニングに充てられるように時間のやりくりを考えます。 家庭や職場での所用を見直し、ランニングに充てる時間を確保しましょう。

A male and female jogger running side by side

目標の設定と計画の作成

計画に沿って走り始める前に、目標を定める必要があります。特定の距離を、または特定のタイムで走れるようになることや、イベントに参加すること、さらには街でのかけっこで親友に勝つことなど、自分なりに目標を設定すると良いでしょう。 この段階でのポイントは、現実的で測定可能な目標を設定することです。6か月でオリンピック選手を目指したとしても、意味がありません。 目標を設定して現在までさかのぼって計画を立てると、目標に向かって順調な上達が見込まれます。 最終目標までに、いくつか小目標や中間目標を定めるようにしてください。ここでも、ある距離を走るタイムや、ランニングを続ける時間などを設定すると良いでしょう。

トレーニングは数セッションから始め、自信が付いて調子が上がるにつれて、徐々に増やします。 最初の 2~3週間は、持久力を高めるためにトレーニングランニングを 2回します。そして、上達するにつれてセッションを増やしていきます (下記のトレーニングプランの例を参照)。トレーニングランニングを 1週間に 3~4回まで増やした後、中級・上級ランナーを目指します。

各ランニングセッションには、きちんとしたウォームアップやクールダウンを含め、十分な時間を確保しましょう。ランニングの後にはストレッチを必ず行うようにしてください。ストレッチは、次のランニングに備える第一歩です。たとえば、20分間走る場合は約 40分を確保します。 ウォームアップは、静的ではなく、動的なストレッチである必要があります。静的なストレッチは、筋肉や腱の長さを保つためにランニングの終わりまで行わない方が良いでしょう。

基本的なウォームアップは、心拍数を上げるためのジョギングと、ゆっくりとした動作ながらフォームに集中して行うウォーキング・ハイ・ニーズ、さらにヒール・フリック (低い位置から始めてだんだん高くする)、大切な股関節屈筋に効果がある前と後ろへのウォーキング・ランジなどから構成されます。特に普段デスクワークの方にはきついかもしれません。

A female jogger running through a city

トレーニングプランの例

さて、このプランはあなたに合うでしょうか? ご自分のライフスタイルに合わせて日数を決めます。ただし、特にトレーニングプランの初め頃には休息日を設けないようにしてください。

A sample training plan table

ランニングのための栄養補給

とても元気で健康な人のように、あなたもきちんとした食生活を送っておられると良いのですが。 ランナーは、走る前には身体に栄養を補給し、走った後には筋肉の修復を促すため、ランニング前後の両方で食べ物に注意する必要があります。 ランナーである限り、欲しいものをいつでも食べて良いわけではないのです。

当然ですが、胃が丈夫な方でない限り、ランニング前の 2時間以内は食事を避ける必要があります。これは、ゆったりとしたペースで走り始める場合はそれほど大切ではありませんが、ランニングを続けるにつれて脇腹が痛くなることがあります。

常にバランスの取れた食生活を送ることが大切です。ただし、ランニングをする日には炭水化物を多く摂取すると有効です。 砂糖ではなく、パンやパスタなどの「複合」炭水化物を主に取る必要があります。この種類の炭水化物は持続性には欠けますが、ランナーに素早く活力を与えます。 ランニングに向けてのトレーニング中に減量したい方には、脂肪摂取量を減らす効果もあります。

ランニング後は、できるだけ早く身体にタンパク質と炭水化物を補給する必要があります。 タンパク質は、筋肉に生じた細かい裂け目を修復するのに役立ちます。こうした裂け目は走るたびに起こり、筋力を向上させる過程の一部です。また炭水化物は、身体に蓄えたエネルギーを補うのに役立ちます。 運動後に食事を取れない場合は、ミルクシェークなどの飲料が同じ役目を果たします。

A running being handed a bottle of water during a race

ランナーは何を着るべきか?

ランニングの利点はシンプルさにありますから、装備に大金をつぎ込む必要はありません。 身体から汗を発散させるハイテクトップは、軽く快適で、水分を吸収するコットンなどの素材よりもお手入れが簡単です。 季節や好みに応じて、上質なショーツやランニングパンツが必要になります。しかし、これらも軽量素材で作られており、身体から水分を発散させて肌擦れを防ぎます。

ランニングを始めるにあたり、装備にあまりお金をかけたくない場合は、Wiggle サイトでお得な商品を探すと良いでしょう。前年モデルは、最新のカラーではない場合がありますが上質な商品であることがよくあります。 お買い得な商品をぜひ見つけてください。

Tシューズは、お金を出し惜しむべきでないアイテムです。予算内でできるだけ良いシューズを買いましょう。買う前に歩行分析で足型を測定すると、スタビリティやニュートラル、トレーニングなど、どんなタイプのランニングシューズが自分に適しているかを知ることができます。 ランニングでは毎分 100回以上足が床に着地するので、足と身体のために上質なフットウエアが必要なのです。 数千円前後で、エントリーレベルのシューズと靴擦れを防ぐ上質なソックスを手に入れることができます。 シューズにはできる範囲でお金をかけましょう。

A female running in action alongside a lake/river

正しいランニングフォーム

まだマスターしていない方は、習得を目指しましょう! ランニングのフォームやスタイルは、走ることの楽しさに大きな影響を与え、上達の鍵となります。 走り方については、ウェブサイトや雑誌で多くの情報を得ることができますが、以下の基本的な事柄を試し、考えると怪我を防ぐことにも役立つでしょう。

 

  • : 視線を固定して水平線を見つめ、下を見ないようにします。
  • 両肩: 力を抜き、低い位置に保ちます。
  • 両腕・両手: こぶしを握って走らないようにします。 身体と交差しないように、両腕を前後に振ります。
  • 胴体: 背筋を伸ばして走り、腰をなるべく高い位置に保つようにします。
  • : 身体の重心となり、ランニングに不可欠です。 腰を高い位置に保ち、特に疲れてきたときに前のめりにならないように注意しましょう。前のめりになると、腰を圧迫してボディアライメントに影響を及ぼします。
  • 両脚: スプリンターでない限り、膝をやや持ち上げる必要があります。脚をできるだけ早く動かし、ストライドを短くします。 足は身体の真下に着地する必要があります。 着地の際、膝はやや屈曲して、衝撃に応じて自然に折れます。
  • 足取り: ペタペタとではなく、静かで軽やかに走るようにします。 足が前方に回転して蹴り出しのために力を生み出すように、足首を曲げた状態に保ちます。 つま先を勢いよく押し進め、地面を蹴り出します。

ランニングが上達してきたら、ランニンググループに参加してみるのも良いでしょう。また、コーチのいるクラブに入るのもお勧めです。

 

健闘を祈ります!

A male running in action alongside a sea front

John Skevington 氏について

John SkevingtonJohn Skevington 氏は UKA レベル 3 の経験豊富な持久走コーチです。 彼自身が発案した新しい Athlefit プロジェクトの National Project Manager であるほか、England Athletics の Local Coach Development Programme での持久走コーチの指導者でもあります。

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Published on: 30 12月 2016